2010年12月7日火曜日

「特殊相対性の女」の石村みか

女優・石村みかに最初に会ったのはいつだったろうか。
たしか、2年くらい前のことだ。場所は現代朗読協会が羽根木の家に移る前、活動拠点としていた豪徳寺のドルチェスタジオだったと思う。
安納ケン講師によるアレクサンダーテクニーク講座がおこなわれていて、そこに参加者としてやってきたのだった。
ある舞台のための演技でちょっとした悩みを抱えていて、それをアレクサンダーテクニークで解決してみようといろいろやってみていたことを覚えている。
その後、その舞台公演を観に行ったりした。また、彼女のほうから現代朗読協会に遊びに来てくれたりもした。

そんなこんなで、なんとなくのゆるい友だち付き合いが続いていたのだが、今年の9月に「特殊相対性の女」を初演することになったとき、朗読の野々宮卯妙の相方女優としてお願いすることになった。
小劇場を中心に、商業演劇にも駆り出されたりすることもあって、かなりいそがしい人なのだが、快く引きうけてくれた。
もともとは朗読台本なのだが、彼女はあくまで「役者」としてやりたいということで、テキストを全部覚えてしまった。つまり、セリフとして。読めばわかるが、どうかんがえてもセリフ的な文章ではない。それを覚え、また朗読の野々宮とかけあいで演じるというのは、相当な力ワザだ。

初演は下北沢のライブカフェでおこなわれた。
その模様のごく一部をYouTubeに公開した。
私が見込んだとおり、石村みかはすばらしい身体性を持った役者であり、自由を与えれば与えるほど輝く表現者だった。
このたびの名古屋ウェルバ・アクトゥス・アート公演の企画は、愛知県芸術劇場という小ホールではあるけれど300名がはいる空間でおこなわれる。ぜひともこの広大な空間に石村みかという「鳥」を放ってみたい。
私はそのシーンを夢想して、彼女に出演を打診した。
今回もラッキーなことに、快く出演を引きうけてくれた。
ご来場のチャンスがある方は、ぜひお見逃しないよう。
詳細はこちら

(作・演出・音楽:水城ゆう)

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