2009年9月には名古屋市芸術創造センターホールにて
第一回ウェルバ・アクトゥス公演が、
2010年12月には愛知県芸術劇場小ホールにて
第二回公演がおこなわれました。
2011年もまずはワークショップからスタートします。
公式ウェブサイトはこちら
2009年8月19日水曜日
音と光と土?
ワークショップ参加のみなさんから質問が来た。
ひとつは「コロス」とはなにか。
いま、私は名古屋にいないが、メインキャストの榊原氏が中心となって、自主稽古をやっている。おもに集団で同時におなじ言葉を朗読する部分。ここをぴしっと合わせるのがなかなか難しい。劇団だと、何度も何度もおなじ稽古をして、息とタイミングを合わせていくのだが、私はこれを6回だけのワークショップでできないかと考えた。その方法をいろいろと試して、かなり満足のいく結果が出せたのだが、榊原氏はまだまだ満足していない。なので、厳しい自主稽古を主催してくれているというわけだ。
コロスとは「chorus」、つまり「コーラス」のことである。
音楽用語として使われることが多いが、もともとの意味は「唱和する」である。
もうひとつの質問。
公演のタイトルにある「Kenji - 宮澤賢治・音と光と土 - 」の意味。
音はいうまでもなく音楽である。宮澤賢治は音楽が好きだった。また彼のテキストのなかには多くのユニークな擬音が登場する。彼はなんとか、小説でも音楽や音を表現したいと考えていた。私たちは実際に、ステージで音を使う。楽器であり、歌であり、声であり、また身体音である。
宮澤賢治はまた、光を求めた人であった。そのために信仰を深めていた。また、自分のなかの闇をも意識していた人であろう。その闇を浄化するための光を求めて書いていたのではないか。『銀河鉄道の夜』にはなぜかほとんど音が登場しないのだが、多くの光が表現されている。
私たちのステージでは、光は照明によって人工的に作りだされるが、それが照らしだすのは出愚坊一歩氏による巨大アートであり、またそのなかに存在する出演者そのものが光となる。
土もまた、いうまでもなく、自らを「農民作家」と呼称した宮澤賢治の世界の一部である。私たちはそれを、ステージ冒頭で表現する。冒頭で土のなかから光が立ちあらわれ、人々が大地へと登場してくるのだ。土はまた、土くれ(まんだらけ)となって、ラストでは天から降りそそぐ。
(演出:MIZUKI)
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